2016年2月18日木曜日

[東京 17日ロイター] コラム:遠のく円安回帰、ドル110円割れに現実味=内田稔氏

[東京 17日ロイター] - 長らく下値目途とされた115円をあっさりと割り込み、110.99円まで下落したドル円相場は、そう簡単にドル高円安トレンドへ戻ることはないだろう。むしろ、従来にも増して円高への警戒が必要だ。

なぜなら、速度や値幅を増幅したのが投機筋だとしても、ドル円下落(円高)の根幹にあるのは、日本の経常黒字拡大や実質金利上昇といった歴然たる円高要素と考えられるためだ。つまり、投機筋の円買いは、こうしたファンダメンタルズ面での円高要因を見込んだ上で仕掛けられたとみた方がいい。

また、米国経済の減速を見越したドル安色もここから強まる可能性が低くない。昨年、すでにほとんどすべてのクロス円が下落したが、今年はいよいよ本丸とも言えるドル円においても、2012年暮れに始まった上昇トレンドが転換点を迎えた可能性が高い。

<実効性ある国際協調は期待薄>

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