2016年6月13日月曜日

[東京 13日 ロイター]株安・円高進行、高まる英EU離脱懸念:識者はこうみる

[東京 13日 ロイター] -

前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比432円88銭安の1万6168円48銭と大幅に続落した。英国の欧州連合(EU)離脱に対する警戒感が高まり、前週末の欧米株が下落。リスク回避の流れが東京市場にも波及し、幅広い銘柄に売りが先行した。正午のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の106.19/21円だった。来週予定の英国民投票への警戒感からリスク回避ムードが継続し、ドル/円はジリ安で推移した。市場関係者のコメントは以下の通り。

<三菱UFJ国際投信 チーフストラテジスト 石金淳氏>

海外市場がリスクオフになり円高が進むと、日本株も売られてしまう。当面は辛抱のしどころだ。場合によっては、日経平均は1万5000円台に入ることもあるだろう。英国の欧州連合(EU)離脱問題をめぐっては、世論調査で離脱派が優位となった。原油相場も利食い売りが出ている印象。米原油先物は1バレル=40ドルを下回るところまで売られてもおかしくはない。

また米国株はS&P総合500種.SPXが過去のピーク近くにあり、高値警戒感が生まれやすい。フロリダの乱射事件や上海の空港内での爆発も、投資家心理には暗い影を落としている。

一方、日本株は海外株に比べ割安感がある。東証1部ベースで予想平均配当利回りは前週末時点で2%強。個別ではもっと上の水準の銘柄もある。さらに東証1部のPBR(株価純資産倍率)は1.15倍。銀行株などは1倍割れのところもある。PBRは1.1倍を割れたあたりはボトムとみることもできる。ある程度下落した局面では買いも入りやすい。

<上田ハーロー 外貨保証金事業部次長 森宗一郎氏>

機関投資家やヘッジファンドなどリスクに対して過敏になっている。リスク回避の円買いが出やすく、ドルは106円前半まで下押しされている。英国の国民投票を控えて月末まで神経質な値動きが予想される。

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